ナポリといえば、路地。通りひとつ違うだけで、まったく違う表情を見せる。

活気ある街の市場風景。

サンタ・キアーラ教会。第二次世界大戦で崩壊したのち、見ごと復元された。教会裏にある回廊の美しさは有名だ。

Napoli
ナポリ
楽しむべきはナポリの人と街
カンパーニア海岸線紀行始発都市には、ぜひナポリを選びたい。 「ナポリを見て死ね」という格言があるように、かつてあのゲーテがナポリを見て 「楽園」と賞賛したように、中世から19世紀にかけて誰もがうらやむような繁栄が 街を包んでいた。しかし、成長し変化を遂げる街を誰も止めることはできない。 悪評だけが流布される現実。そしていまだ、バスの車窓から街を眺めるだけの ツアーが存在する。これでは、ナポリを見て死ねない、のだ。実際に歩いてみると 分かることがたくさんある。洗濯物が干してある通りには近寄るな、などという 呪文を口にしながらスパッカ・ナポリを歩いてみる。数分歩いたぐらいで、きっと 街が持つパワーに引き寄せられるはずだ。イタリア人のなかでも特に陽気だと いわれるナポリ人たちが人懐こい笑顔で「チャオ!」と声をかけてくる。 人種が異なることや言葉が通じないことなんて気にしない。平等で大らかな彼らの 心にぜひ触れてほしい。そして、彼らの天性の明るい性格は、多くの国の支配者たちとうまく渡り合うための処世術から生まれたものである、という悲しき支配の歴史の名残であることも忘れてはならない。ヴェズヴィオ山やサンタ・ルチア港に代表される風光明媚なナポリの景色もお忘れなく。ここ数年で治安は確実によくなった。今まで通過点だったナポリに、ぜひ立ち寄ってほしい。この街の最大の魅力は、街自体であり、人なのであるから。

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