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LCCの航空券の購入前に

LCC航空券の購入前に気をつけたいこととは?

「安かったのでLCC(ロー・コスト・キャリア)の航空券を予約をしました」という人は多いかもしれません。確かに、レガシー・キャリア(既存の大手航空会社)に比べるとLCCの価格は驚くほど安くなっています。しかし、「目にした表示金額だけでは済まないのがLCCの運賃」ということを忘れてはいけません。レガシー・キャリアと違い、LCCには数多くの付加料金というものが存在します。そのなかでも覚えておきたいのが、手荷物料金についてです。

航空券の購入前に

事前予約をするとしないとでは大違いの受託手荷物料金

空港のチェックインカウンターで預ける荷物のことを受託手荷物といいます。LCCの場合、受託手荷物料金の扱いについて、大まかに3つのグループに分けられます。

  1. 運賃/受託手荷物料金の2種             例:ジェットスター
  2. 受託手荷物なし運賃/受託手荷物あり運賃の2種    例:ピーチ
  3. 一定の受託手荷物料金が全運賃に含まれているの1種  例:スカイマーク

ピーチやジェットスターエアアジアでは、受託手荷物には事前予約が必要とされています。さらに重要なことは、「事前予約なしで当日に預けると、予約時にかかる手数料よりも高額な手数料を課せられる」ということです。

さらにLCC利用の際に気を使わなければいけないのは、予約時に手荷物の重さを確定しておくことです。受託手荷物は預け入れの際に、必ず計量されます。

予約をしていた場合も、搭乗当日預ける際に重量をオーバーしている場合は、さらに追加料金を支払うことになります。付加料金のなかに「重量超過手荷物手数料」というものがありますが、これは出発当日に受託手荷物の重量やサイズがオーバーした場合にかかる手数料を意味します。

それではなぜLCCでは、このように手荷物重量について厳しいのでしょうか。それはLCCの価格の安さと密接な関連があります。LCCが低価格を実現できているのは、その徹底したコスト削減にあります。具体的には、予約状況から機材の重量をある程度正確に予測し、搭載する燃料の量を最小限に抑えているのです。軽い機体で燃費を向上させ、コストダウンを図るためでしょう。

ちなみに、機内持込手荷物についても同様の規定があり、超過すると機内には持込出来ず、搭乗ゲートで「受託手荷物」となり、空港カウンターでの申請よりも高い料金が加算されるか、同意できない場合は、搭乗を断念しなくてはいけません。

つまり、手荷物の重量オーバー分、搭載する燃料を増やすため、LCCの場合は追加料金を徴収する必要に迫られるのです。結果、予定していない手荷物が増えその重量がかさんでしまうと、高い追加料金を支払わねばならなくなり、安価であるLCCの利点が消えてしまうことになるのです。

主なLCC機内持込手荷物制限と受託手荷物の規定 例

ジェットスター
※エコノミークラスの「Starter」運賃の場合
機内持込 手荷物
※下記を超えるものは受託手荷物として預けなくてはいけない
受託 手荷物
※お1人様あたり、フライト1便毎
合計7kgまで運賃に含む 有料
料金設定(予約時):
重量(5kg単位)/路線別
手荷物1個+身の回りの物品1個 計2個まで 1個あたり32kgまで
H56xW36xD23cm以内
※一部路線・荷姿を除く
予約時ではなくチェックイン時の申請:
15kg未満でも15kgの料金が必要
超過料金:
1kg毎/出発空港別設定有
※最大合計40kgまで
※個数制限なし
ピーチ
※運賃タイプ「ハッピーピーチ」の場合
機内持込 手荷物
※下記を超えるものは受託手荷物として預けなくてはいけない
受託 手荷物
※お1人様あたり、フライト1便毎
合計10kgまで運賃に含む 有料
料金設定:
路線/個数/予約方法/支払方法別
手荷物1個+身の回りの物品1個 計2個まで 1個あたり20kgまで
3辺の和が203cmまで
3辺合計115cm以内
各辺50x40x25cm以内
※一部荷姿を除く
予約時ではなくチェックイン時の申請:
事前とは別設定有
超過料金:
設定有(ネット予約は不可)
※1個あたり32kgまで
※最大合計100kgまで
※3辺の和が203㎝まで
バニラ・エア
※運賃タイプ「シンプルバニラ」の場合
機内持込 手荷物
※下記を超えるものは受託手荷物として預けなくてはいけない
受託 手荷物
※お1人様あたり、フライト1便毎
合計10kgまで(2017年10月28日まで)
合計7kgまで(2017年10月29日以降)
運賃に含む
有料
料金設定:路線別
手荷物1個+身の回りの物品1個 計2個まで 1個あたり20kgまで
3辺の和が203cm以内、かつ、
一辺の長さが120cm以内
3辺合計115cm以内
各辺56x36x23cm以内(2017年10月28日まで)
各辺55x40x25cm以内(2017年10月29日以降)
予約時ではなくチェックイン時の申請:
事前とは別設定有
超過料金:
5kg毎/国内・国際線別設定有
※1個あたり32kgまで
※最大合計100kgまで
※個数制限なし

定型外料金設定:
重量/個数/路線別に有

試す価値あり!LCCのプレミアムシート

安さばかりが話題先行しがちなLCCですが、ビジネスクラスがあるLCCもあります。

たとえば日本で就航されているLCCでは、ジェットスターのビジネスクラスエアアジアXのプレミアムシートが挙げられます。狭い、窮屈というイメージのLCCの座席ですが、こちらでは広々としたシートになっています。さらにLCCの他のクラスよりワンランク上のサービスが受けられます。手荷物についても機内持ち込み、受託手荷物ともに、制限が緩和されます。

ジェットスターのビジネスクラス(一例)

  • 前の座席との間隔、シートピッチは96cm
    (エコノミークラスのスタンダードシートより約18cm広め )
  • フットレスト・ウィング付ヘッドレスト有(シートにはPCに便利な電源内蔵)
  • ノイズキャンセリング機能のある特別設計のヘッドセット有
  • 食事、各種アルコール類、ソフトドリンク、毛布、枕、アイマスク等の無料サービス有
  • 空港では専用チェックインエリアあり

ジェットスター受託手荷物についての比較

エコノミークラス(国内線・国際線)
※エコノミークラスの「Starter」運賃の場合
機内持込 手荷物 受託手荷物
合計7kgまで運賃に含む
※手荷物1個+小型品目1個の計2個まで
有料
※予約時に15kgから40kgまで(5kg単位)重量別・路線別に料金設定あり
サイズ規定:H56xW36xD23cm以内(ハンドル・キャスターを含)
※一部路線・荷姿を除
1個あたり32kgまで
ビジネスクラス(国際線)
※ビジネスクラスの「Business」運賃または「Business しっかりMax」運賃の場合
機内持込 手荷物 受託手荷物
合計14kgまで運賃に含む
※手荷物2個+小型品目1個の計3個まで
30kgまで運賃に含む
※最大10kg(合計40kg)まで有料で追加可能
サイズ規定:H56xW36xD23cm以内(ハンドル・キャスターを含)
※一部路線・荷姿を除
1個あたり32kgまで

エアアジアX(エアバスA330型機)のプレミアムフラットベッド (一例)

  • まっすぐ横になれるまで座席をリクライニングできるシート
  • 無制限のフライト予約変更可能
    (出発時刻2時間前までおよび変更後の出発時刻4時間前まで)
  • 食事、ミネラルウォーターの無料サービス有
  • 枕、ブランケットの無料サービス有

LCCのビジネスクラスは、エコノミークラスに比べれば割高になりますが、その分、手荷物の重量に頭を悩ませるストレスからは解放されます。また、ビジネスクラスといってもレガシー・キャリアのビジネスクラスと比較すれば充分割安でラグジュアリー感を体験することができます。

機内サービスの違い

LCCの機内サービスは、レガシーキャリアで常識だと思っていたものやサービスが無料ではなく、有料であったり、チケットと合わせて予約購入をしておかないと用意されていないものがあります。中には、そもそも「提供されない」場合もあります。国内線の場合は、到着まで短時間のため、気にならないかもしれませんが、国際線の場合は時間が長いので、辛いかもしれません。

事前に飲み物や食事、ブランケットの有無や、機内でのクレジットカード使用可否等、「必要なものの値段」「購入方法」「できないこと」を確認しておくと良いでしょう。

主なLCCの機内サービス(国際線エコノミークラスの場合)

ジェットスター
※エコノミークラスの「Starter」運賃の場合
快適グッズ(ブランケット・枕) 一部あり(有料)
※オーストラリア発着便(オーストラリア~ニュージーランド線を除きます)およびオークランド~シンガポール線のみ
※基本運賃に追加して事前購入を推奨
飲み物・食事・機内誌 一部あり(有料)
※基本運賃に追加して事前購入を推奨
※ジェットスター航空が運航する国際線の場合、食事は事前購入のみ/機内販売なし
機内エンターテイメント 一部あり(有料)
※長距離国際線787型機で運航する国際線でのみ利用可能。
※基本運賃に追加して事前購入を推奨
ピーチ
※運賃タイプに関係なく
快適グッズ(ブランケット・枕) なし
飲み物・食事・機内誌 有料
オリジナルメニューあり
機内エンターテイメント 自分のスマートフォンに専用アプリを事前ダウンロードし、機内で映画が見られる
※航空券連動型アプリ「high!」(無料)を事前にダウンロードしておく必要があります(イヤホン等も自分で用意)
バニラ・エア
※運賃タイプに関係なく
快適グッズ(ブランケット・枕) なし
※機内販売あり(鮮やかなイエローのオリジナル マイクロファイバーブランケット等)
※数に限りがあります
飲み物・食事・機内誌 有料
オリジナルメニューあり
機内エンターテイメント なし

安さを追求して一番安い運賃クラスの価格でLCCを選んではみたものの、手荷物の重量オーバーで結局それほどリーズナブルではない結果になったりするケースや、事前予約をしていなかったばかりに食事が買えなかった、ということがないよう、購入前にじっくり比較検討することが大切です。

当ページは、2017年7月26日現在の内容です。

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