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経由地で航空会社を選ぶ

1往復で2度美味しい乗り継ぎ便

国際線の航空券を購入する際、同じ目的地に行くのに2つの選択肢があります。ひとつは直行便で行く方法、もうひとつが1回以上の乗り継ぎで行く方法です。 目的地よっては日本から直行便が飛んでおらず、否応なしに乗り継ぎを選択させられることもあります。乗り換え不要の直行便のほうが、目的地まで早く到着し疲れず、途中の空港での乗り継ぎ便を待つ時間もなく、良いことずくめのように思えます。そんな直行便のネックは価格が高いこと。でも、発想の転換で実は「乗り継ぎ便」もうまく利用すれば、とてもお得な旅が楽しめるのです。

経由地で航空会社を選ぶ

直行便と乗継便、どれぐらいの違いが?

具体的な一例を見るために、2016年6月の東京成田~トルコイスタンブール往復航空券をHISの格安航空券検索サイトで調べてみました。イスタンブール直行便と乗り継ぎ便の最安値そして目的地までの所要時間(乗り継ぎ便の場合は乗り継ぎ時間も)は以下の通りです。

直行便乗継便
ターキッシュエアラインズアエロフロート・ロシア航空
(モスクワ/シェレメチボ空港乗継)
最安値
96,810円44,770円
所要時間(往路/復路)
2時間45分/11時間50分19時間05分/26時間40分
(乗り継ぎ時間)
(5時間15分/13時間40分)

※往路復路共に水曜出発(2016/06/15発 2016/06/22現地発)
※検索日:2016/05/11

直行便であるターキッシュエアラインズに比べ、乗り継ぎ便であるアエロフロート・ロシアは半額以下でイスタンブールに飛べてしまいます。ただし、所要時間で比べてみると往路では6時間20分、復路では何と約15時間もアエロフロートのほうがかかってしまいます。しかもモスクワの空港では13時間40分の待ち時間!
例に挙げた東京~イスタンブール往復に見られるように、同じ目的地でも直行便と乗り継ぎ便では後者のほうが費用面でお得ですが、所要時間では当然ながら直行便の方が短いです。航空券を探している方からすれば、「安さ」をとるか、それとも「所要時間の短さ」をとるか? まさにハムレットの心境になりますが、こうした乗り継ぎ便のメリットは実は「安さ」ばかりではありません。

トランスファーとストップオーバーではずいぶん違う

乗り継ぎ便の隠れたメリットに触れる前に、経由地のある航空券の用語について触れておきます。ここでは東京~イスタンブール往復(カタール航空利用)を例にとります。

トランスファー:乗り換え
トランスファーは、「飛行機を乗り換える」ことを意味します。
カタール航空の東京~イスタンブールの場合、成田空港でのチェックインで2フライト分のボーディングパスが発行されます。レアケースではありますが、乗り換え空港(この場合はドーハ)でボーディングパスを発行してもらうケースもあります。

その場合、乗り換え空港でトランスファーカウンターへ向かうこととなります。ドーハでの乗り継ぎ時間は3時間30分しかないので、空港の外に出る、つまりカタール入国の余裕はありません。 トランスファーではドーハの空港でイスタンブール行き搭乗を待つだけとなります。もちろん乗り継ぎ時間が長ければ、一度カタールに入国して、ドーハ市内をちょっと観光してから再び空港に戻り、カタール出国手続きを経て、乗り継ぎ便を待つことはできます。

ストップオーバー:途中降機(24時間以上)
トランスファー(乗り継ぎ)が必要なチケットで、乗り換えを同じ日に行わず、翌日以降の便を利用するケースがあります。このように、乗り換え地(ドーハ)で24時間以上滞在することをストップオーバー(途中降機)といいます。

HISのサイトでも簡単にストップオーバーの航空券を購入することが出来ます。
航空券」または「航空券+ホテル」の検索ボックスの最初に、「2都市以上の周遊」を選び、経由地での出発日を到着日と異なる日付にし、滞在時間が24時間以上になっていれば「ストップオーバー」の航空券です。 「航空券+ホテル」の検索を利用した場合、お得な割引がきく「航空券+ホテル」の同時予約が可能です。

乗り継ぎ時間が24時間以上あると、目的地(イスタンブール)だけでなく乗り換え地(ドーハ)も観光することができます。なお、ストップオーバーは無料でできる航空券もあれば追加料金がかかるケースがあり、航空券の購入時に確認が必要です。

尚、ストップオーバーで注意したいのは機内預け荷物のことです。これは最終目的地イスタンブールまで受け取ることはできない事が多いです。ドーハでの滞在に必要な荷物は機内持ち込みになりますが、サイズの制限がかかるのでこちらも事前に調べておきたいものです。航空会社によっては、事前の申し出で、経由地での荷物ピックアップが可能になることもありますので、事前に調べておきましょう。

一度の旅行で2か国楽しめる!

東京~イスタンブール往復航空券で、「安いのでアエロフロートを選んだら、復路のモスクワで13時間40分も待ち時間があって参った・・・」という人がいるかも知れません。しかし、モスクワを観るチャンス!と前向きにとらえるべきなのです。というのも、モスクワ滞在時間が半日以上もあることで、イスタンブールのほかにモスクワ観光ができる好機なのですから。

幸いモスクワのシェレメチェヴォ空港から特急「アエロエクスプレス」(成田スカイアクセス特急のモスクワ版のようなもの)に乗って30分ちょっとで「ベラルースキー駅」。そこで地下鉄2号線に乗り換え3駅であの有名な赤の広場の最寄りの「チアトラーリナヤ駅」です。半日近く、モスクワでショートトリップを楽しんで、空港に戻ってくることも充分可能なのです。

ただし、ロシア入国にはたとえ一時滞在でもビザ(査証)が必要なので、この場合はトランジットビザ(通過査証)を日本で取得しておく必要があります。それでもイスタンブール旅行のついでにモスクワ観光と、直行便では決して体験できない旅を満喫できます。

こうして考えると、乗り継ぎ便の旅は、主要目的地までの(あるいは帰国までの)時間はかかるけれども、直行便に比べればまず安いし、別の都市での観光も楽しめてしまうというメリットがあるのです。

今回はアエロフロート利用でイスタンブール旅行のついでにモスクワ観光という例を挙げてみましたが、このほかにもシンガポール航空でバリ島に行き、帰国の途中でシンガポール観光など、さまざまなルートが存在します。航空券を買う際、経由地の観光も念頭に置いて航空会社を選ぶのも面白いですね。

経由地での無料ツアーに参加できる

東京~イスタンブール往復航空券の直行便で登場したターキッシュエアラインズ。イスタンブール直行便は乗り継ぎ便よりも価格が高く、そのおかげで購入に躊躇する人も多いかも知れません。でも、ターキッシュエアラインズで、たとえばヨーロッパの各都市までイスタンブール乗り継ぎ便を利用したら・・・実はお得な体験ができることもあるのです。

ターキッシュエアラインズ では、イスタンブールでの乗り換え客を対象に、英語のみですが「イスタンブール市内無料ツアー」を企画しているのです。この無料ツアーに参加するための条件は2つです。

1.イスタンブール到着便・出発便どちらもターキッシュ エアラインズである国際線チケットを持っていること
※ターキッシュ エアラインズ便名のコードシェア便も可能
2.乗り換えが6時間以上24時間以内であること

ツアーは9~15時が2回、12~18時、8時30分〜11時と1日に4回実施されます。これらはフライトの時間によって決まり、全て英語のガイドが付きます。さらに、ツアーの時間帯によっては朝食か昼食(あるいは両方)が付き、アヤソフィア、スルタンアフメト・モスク、グランドバザールなどイスタンブールを代表する定番スポットの観光ができます。本当にこれで無料?と疑ってしまうような充実ぶり。そんな素晴らしいイスタンブール体験がターキッシュエアラインズの乗継便では可能です。

乗り継ぎ航空券を購入する場合、こうしたサービスや経由地での楽しみ方も考えて、航空会社を選ぶのもお得な航空券の買い方と言えるでしょう。

当ページは、2016年5月11日現在の内容です。

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